WS6回シリーズ、最終回を開催しました!
ご訪問、ありがとうございます。
日本語教師こんぶの会です。
「今さら聞けない⁉日本語教育の参照枠」と題して、5月より6回にわたってシリーズでWSを開催してまいりました。
今回は、今まで学んできたことを踏まえて、以下を扱いました。
✅第1回から第5回までの振り返り
✅カリキュラムを作ってみる
✅ロードマップを考える
まずは、いつものアイスブレイク。
が、6回目ともなると、皆さんもう何度も顔を合わせている方が多く、ウォームアップ、という感じだったかもしれません。
お題は
「できるようになってうれしかったこと」
参照枠では学習者の「できることに注目」が理念の1つにもなっています。
参加者の皆さんご自身のできるようになったことを語っていただきました。
いつもはできるだけ属性の違う方々とお話していただきたく、こちらでグループを決めさせてもらうことが多いのですが、今回はご自身で以下のグループから1つを選んでいただきました。
・管理職やそれに近い方々
・専任やそれに近い方々
・非常勤やフリーランス
子どものころの逆上がりや自転車、料理などの話や、「このWSに参加して参照枠の理解が深まった」「いろいろな方々と知り合えた」など、主催者がしこんだサクラではないかと思われるほどのありがたいお話もありました。
そして、本日のWS内容へ~
①第1回~第5回の振り返り
これまでWSで扱ってきた、言語教育観の3つの柱、4つのCanDo、評価観、教科書について、空欄に当てはまることばを思い出していただく、という形式で進めました。
対面参加者は少なかったのですが、皆さんおそらく何度も読まれたのか、すいすい言葉が出てきます。
忘れている方もいらっしゃったとは思いますが、用語を覚えるのが目的ではなく、参照枠のエッセンスをつかんでいただきたかったので、その点は十分ではなかったかと思います。
②カリキュラムを作ってみる
これは、まず個人で取り組んでいただきました。
その際、認定日本語教育機関の申請用紙の様式10-2(わかる人にはわかる、あれ!です)をお見せし、それを簡略化したシートを使用していただきました。
まずは参照枠からレベルを決め、言語活動、評価、学習内容などを考えていただく、というものです。
「う~ん、わからない…」「難しい…でも、おもしろい」などの声が聞こえて…
そして、グループ内での共有…
ChatGPTと会話しながら進めた方、ご自身のやりたい活動を入れた方、
(決められた教科書をただ進めるという)今までの考え方のままではカリキュラムは作れないことに気づいたという方、
海外で実施する場合を想定された方などさまざまでした。
最後に…
③ロードマップの作成
WSのような研修スタイルの常として、その場では「勉強になった!」「楽しかった~」と思っても、その後にどうつなげていくのかが課題になることがあります。
今回は最終回ということで、それぞれの立場で今後、いつまでに何をどうしたいかを考えた上で、タイムラインを伴うロードマップを作成していただきました。
ロードマップ作成の際、バックキャスティングという方法(バックワードデザインのようなもの)を採用し、さらに見やすくするため、スキルやリソースなどの項目別に色分けすることを提案しました。
最後は時間が押しに押してしまい、簡単な全体共有になってしまったのですが、
・現場の同僚に学んだことを伝えられるようになる
・申請を通すための準備を1年で進める
・個人として登録日本語教員の資格をいつまでにとる
・20年スパンでのタイムライン作成
など、これもまた多様なロードマップができました。
毎度のことながら、タイムキープの拙さから、皆さんには「次!はい次!」のように急き立てるような落ち着かない進行となってしまいましたが、事後アンケートでは以下のようなご意見、ご感想をいただきました。
・カリキュラムを考えることは専任だけの仕事ではないと考えており、今回の作業を誰もができるようになればいいと思う
・これもグループワークで似た状況の方々と共有することで、自分だけじゃないと再認識できた
・自分の立場でカリキュラムを考えるのが初めてで良い経験になった
・カリキュラムもロードマップも、喫緊の課題なので、相談ができるメンバーの中でのグループ活動、とてもよかった
お忙しい中、ご参加くださった皆様、本当にありがとうございました🙇♀️
私たち日本語教育こんぶの会は、2017年に発足して以来、毎年1~3回程度、細々とWSを開催してきました。
今回の6回シリーズは、私たち自身にとってもかなりなチャレンジでした。
6回でお申込みいただいたものの、ご都合が合わなくなったり、もしかしたら「思っていたものとちょっと違う?」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、「1人だと勉強に取り組むことが難しいのでこういう機会が一ヶ月に一回あるといい」「包括的に理解できた」というご意見もいただき、シリーズでやってよかったのかな、と思っています。
今後、また単発の企画や短い期間での集中的なWSも考えていきたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
今後とも日本語教師こんぶの会を、どうぞよろしくお願い致します。
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